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383. 未来の可能性でお金もらうのは大変

  • カテゴリ:仕事
  • NHKスペシャル
    「追跡 東大研究不正
    ~ゆらぐ科学立国ニッポン~」

    を見たんですよね。

    不正はしちゃいけないですよねぇ。

    絶対ダメ

    という立場ですが、

    個人的に、
    科研費が3年、5年単位での明確な成果を求める
    という姿勢は
    非常に厳しい大変なものだと感じる
    んですよね。

    try and errorを存分に、十分にする
    という時間すら与えられず、
    現時点で宝があると明確にわかっている、
    つまり、追加の実験の作業さえすれば、
    好結果が得られる
    とわかっているものしか、
    申請できない
    し、
    未来の、10年先の自分の研究環境を確保することができそうに思えないんですよね。

    僕自身としては、
    自分の実績、やったことでお金をいただく方が
    精神衛生上良い
    ので、
    あまり、このシステムは根本的に好きではないんですよねぇ。
    (僕は自分のお金で研究したいです。)

    「○○、できるぜ~」と吹かないと、
    貰えないお金で、
    なんとか、その言葉を実現するためだけに
    研究期間の5年間を費やすことになるのは、
    大変じゃないかと思うんですよねぇ。

    好結果が必ず出ると
    最先端の知を拓く現場で
    実験、調査などをする前に、
    そんなにも確証がもてるものかどうか、疑問
    です。

    現実が僕たち人間の考えているようになっていないからこそ、
    新たな理論が生まれるんです。
    人間として知らない現実がどれくらいあるか、ということが
    研究者の飯の種
    なんですが。
    (人として他の人と比べると、研究者をできる人は良く知っているんですよ。
    ただ、僕たちのいる世界と比べると、少ないだけで。)

    日本の研究費配分の現実としては
    0から1を作る研究ではなく、
    1から100を作る研究が推奨されている現実
    です。

    0から1を作れるかは本当にわからないことですから、
    研究費を配分するときに、投資先として信用できるか未知数だと思います。

    ですから、その分野に素養のある研究者同士の評価が大事になるんだと思います。

    ノーベル賞受賞者の大隅良典先生が
    研究者の視点で、本当にやりたい研究、大事な研究に対して
    予算をつける財団を作られたそうです。
    素敵ですよね。

    民間のみなさんから寄付を集めるそうですが、
    (企業さんが多いんですかね?いや、すぐに製品化されるとは限らないですよね。)
    サイエンスファンの人は、
    「知りたい。実際自分では研究できないけれど、興味がある。好きだ。あこがれる。」
    という方が多いでしょう
    から、
    その研究者のすでにある実績とそのお金でわかったことを
    「よくわかる」ように解説されるという権利が
    お返しの付録として付くと楽しいのではないか
    と思います。
    (クラウドファンディング的に)
    これなら、研究者自ら動けるかもしれません。
    わかるものしか、お金を渡されることはないですし。

    あ、そういえば、この渡邊教授の教授就任の時の言葉、
    なんとなく、煙に巻いている気がするんですけれど。
    「妄想に近いことを考えている」って、
    「理想」と言えなかったんですかね?

    <追記>2017.12.10
    ちなみに、論文って書けたらOKではなく、
    審査されるんですよね。
    複数の審査をする専門家がやるんです。
    いわゆる、「査読」ですね。
    不十分であれば、2回、3回と書き直しがあるので、
    大体1年ぐらい、好結果が出てからかかるんですよ。
    複数の人の査読を経て、論文になっていないと、
    基本的に「正しいと思われる、認められる」という状態ではない
    のです。

    でですね、5年の予算の期間の4年目に論文の形になっていないといけないとなると、
    2年目から3年目のはじめごろまでに好結果が出ていないといけない
    んですよ。
    (自分のやりたい実験のうち、科研費申請用の結果ですね。)
    それが複数求められることもあるでしょう。

    大変そうですよね。

    なんで、査読が速い雑誌が人気になったりもしますし、
    査読するお仕事の負荷が研究者により多くかかることになるんですよね。

    ちなみに、Impact Factorって、2年以内の論文引用数で出しますので、
    (5年もありますが)
    決め方(期限の切り方)でも値が変わりますよね。
    (まあ、他人任せの値です。自分の論文の引用数ではないので。)

    実は、この基準は大学の機関が作ったものではないのです。
    (確か、トムソン・ロイター社さんですよね)
    一つの観測システムとしては使えるかもしれませんが、
    どれだけ現実を表しているのか、
    つまり、その研究者の実績、能力などを表しているかの
    検証がなされているかは不明です。
    つまり、この基準の利用法として、
    現在の利用法は正しいのかは未検証ということになります。
    学術的には、
    科学的に客観的指標として使えるかは、
    検証しないと使えるとは言えません。

    また、時間という「ふるい」的なものは考えられていませんのですよ。
    最先端なので、まっすぐに進むとは限りませんし、
    さらに別のより良い説が出てくることもあり得ます。
    そうすると、その時のフィーバーは間違えということになってしまいます。
    逆に、その時に振り返られなかった結果が実は大当たりだったりもしますし。

    もうちょっと、なんとかなりませんかね?

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    高久 真生(たかく まさお)

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