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196. 一人称と三人称

  • カテゴリ:文章術 (自己表現)
  • 朝日新聞の26日の新聞に
    阿修羅像に関するシンポジウムの記事があったんですよね。
    僕はうかつにも参加し損なったのですが、
    どうやら良いシンポジウムだったらしいのですよ。

    この記事に「約530人が聴き入った。」という書き方の文が単独でありまして、気になるんですよね。

    530人に聞き取り調査をした結果なら良いと思われます。
    「聞き入る」というのは「熱心に聞く、身を入れて聞く」という個人的な内面の感情に伴う行動についてですので、
    一人称の場合に使える動詞だ
    と思うんです。
    「僕はすばらしい講演に感動して聴き入った」
    という自分に関する主張を表現するために用いるのであれば正しいのです。
    そのため、530人という人それぞれにそれぞれの内面を聞いた調査があってのことならば正しいのですが、
    講演会場を見渡して人々の様子がそんな風に見えるからといって、そのように書いては間違いなんです。
    「そんな風に見える」という表現は他人が誰かを見て推察しする行動を表現するものです。
    そのため、三人称(私でもあなたでもない第三者)による観察であるならば、
    「そう見えた」と書くべき
    で、
    530人書く個々人の心の中に入った様に書くのは、
    それらの人々の気持ちを勝手に決めつけたことになりかねません。

    戦前に放送されたニュースで、
    勝手に観衆の気持ちに入り込んだような表現で
    そのイベントの盛大さ、人々に対するインパクトの強さを表現しようとしたような表現をするものがありましたので、
    (NHKの映像公開ライブラリーで視聴したのです)
    ちょっと気になるんですよね。
    なので、調査結果であることも添えていただけるといいのではないかと思います。
    勝手に人の気持ちを代弁して、そういう事実があったことにしちゃいかんのですよ。
    なので、そういう表現のニュースの記事はちょっと気になるんです。

    プロフィール

    高久 真生(たかく まさお)

    Author:高久 真生(たかく まさお)

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